予防歯科について
患者様の中には、健康診断などで虫歯や歯周病を指摘されても、適切な治療を受けずに放置してしまい、歯が痛くなってから歯科医院を受診されるケースも少なくないようです。しかし、虫歯や歯周病が進行してから治療を受けると、どうしても時間や費用が嵩んできます。悪くなる前に予防できれば、余計な時間や費用をかけずに済みます。
お口の中を健康な状態に保つには、定期的なメンテナンスがとても大切です。生涯にわたってご自分の歯で食事などを行えるよう、毎食後の歯磨きに加え、歯科医院での専門的な口腔ケアを受けるようにしましょう。
乳歯の頃からしっかりと歯の治療を
乳歯は生え変わるのだからと言って、おろそかにはできません。乳歯はいくつもの大切な役割を担っているからです。ご承知の通り、歯がないと食物をうまく噛むことができません。消化を助け、成長を促すには歯の健康が欠かせないのです。
また、正しい発音を身につける上でも歯は大切です。歯がないと言葉をうまく発音できなくなりますので、お子様の成長にもかかわってきます。この他、顔やあごの形を整えたり、永久歯が正しく生えるように導くといった役割も担っています。乳歯の頃からしっかり歯科治療を行えば、永久歯に生え変わった際の歯並びや歯の噛み合わせが整い、健全な食生活を送れるようになります。
歯は一生の財産です
最近の歯科治療は、虫歯や歯周病などに罹患されている患者様の口腔機能を回復させることは勿論ですが、それだけでなく、お口の健康を末永く維持する考え方が普及しています。歯は一生の大切な財産です。当院では、患者様の歯を1本でも2本でも多く残すように、ご支援いたします。
定期検診で確認する主な項目
- 虫歯が発生していないか
- 歯周病に罹患していないか(進行していないか)
- 歯ぐきの状態に変化はないか
- 上下顎の噛み合わせが合っているか
- 左右の噛み合わせのバランスがとれているか
- 顎関節症のおそれはないか
- 口腔内に異変は生じていないか
- 入れ歯の調整が必要か(義歯を装着している方)
当院で行う主な歯の予防対策
ブラッシング指導
毎日のブラッシングは予防歯科の基本です。しかし、「磨いている」つもりでも実際には「磨けていない」ことも少なくありません。当院では歯科衛生士が、歯ブラシの握り方や動かし方、選定方法など歯磨きをする上でのポイントなどについてご指導いたします。
なお歯の磨き方に関する考え方は随分と変わってきており、これまで推奨されてきた磨き方と大分異なってきています。そのため、過去にブラッシング指導を受けた経験があるという方も改めて指導をお受けになり、磨き方が適切かどうか、確認なさることをお勧めします。
虫歯や歯周病予防に効果的なPMTC
PMTCとは、プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略で、日本語に直訳すると「歯科専門家による機械的なお口の掃除」という意味になります。歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目は自分ではケアしにくいため、ご自宅での歯磨きでは歯面に付着したバイオフィルムを全て落とすことはできません。歯科医院を受診してPMTCを行い、歯の汚れをしっかりと取り除くようにすることが大切です。
PMTCで得られる効果
- 虫歯予防(お口の中の虫歯菌を減少させます)
- 歯周病の改善(お口の中の歯周病菌を減少させ、歯周疾患のリスクを軽減します)
- 口臭予防(臭いの原因となる細菌を減少させ、口臭を防ぎます)
- 歯質の強化(フッ素入りの研磨ペーストを用いることで、歯の再石灰化を促進し、歯質を強化します)
- 審美性の向上(歯の着色を除去し、表面の光沢を回復します)
- 爽快感(PTMCによってお口の中がスッキリします)